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無題

手を伸ばしても届かない絶望が
確かにこの部屋には満ちている

お気に入りのヘヴィメタル
ぼろぼろの譜面たち
割れてしまったピックの塔

整然と並ぶあの人の痕跡を
絶妙な感覚で保ち抜いたところで
それを拭えやしないのだ

中表に放られたスウェット
広がり気味の歯ブラシ
茶渋の取れないマグカップ

息苦しいほどの貴方の気配が
触れれば崩れる均衡で息衝いて
なればこそ この部屋は絶望に満ちている
私を芯から染めきっている

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  • ゆずのアルバムで、「ゆずえん」と云うのがあります。その歌詞カードにでてくる、めっちゃ生活感に溢れた部屋の写真を思い出しました。
    って云われても困りますよね(笑)

    もちろんセットなんだろうけど、限りなく雑然としていて、でも何処も不恰好でない、計算し尽くされた狂気のような素敵な部屋なんです。
    それこそギターとCDと本と雑誌がばら撒かれていたり、ヘルメットが転がっていたり、電気スタンドが何故か床に置いてあったり。
    あ、今見直したらリスザルまでいました(笑)

    なんだろ、こう云うカオス(と云って褒め言葉になると信じています)な感じ、大好きです。

  • シャアさん

    レスありがとうございます。
    大好きと言っていただけて嬉しいです。

    ゆずえん、検索したら出てきました。
    此処まで生活感の溢れている部屋を
    想像していたわけではありませんが笑
    物というのはその人の延長物のような気がして
    それがあればあるほど
    その人が居なくなった時には
    悲しみや遣る瀬無さが深いのだろうなと
    ぼんやりと思ったので詠ってみました。