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春霞み

遠くにつらなる山々も
ぼやけて見える そんな午後
涙目ですれ違ってく
花束や筒を持った人たち
忘れ物 思い出したように
ふと振り返った あの人

どうしてそんなに早歩きで
未来へと向かってゆくの
最後のブレザーが春霞みに
ぼやけてくのがみえた

地味だった私となんて
交わした言葉はア行だけ
目が合えばそらしていたね

目の前がにじんでくのは
春霞みのせいじゃない
いつかこの想い出もぼやけて
他の色と同じになるまで

どうしてそんなに早歩きで
未来へと向かってゆくの
最後のブレザーが春霞みに
ぼやけてくのがみえた

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