あいつは、猫みたいな奴だった。気まぐれでマイペースで、俺のいろんなものを引っ掻き回して。そして、あいつは突然いなくなって。いなくなって初めて、鬱陶しいと感じていたことが、とても愛おしく思えた。その時にはもう手遅れで、伸ばした手も届かなくて。あいつとの出会いと別れは、生涯忘れられない思い出。