ぱらぱらぱら 目を覚ましたぼくは雨の音に包まれていた 家の前を通る車のいつもより大きな音 玄関を開け外へ 雨に覆われてもやっとした街の中 当てもなくひとり歩く
あてどなく、雨ふり 当てもなく、ふらりふら ひらいた傘の先で、お月さま みえない雲を突いておはよう つま先でしずくを撥ねて 長靴の底で押しのけた 溝の流れを思いだす いつまでも子供でいたい、雨ふりね