私が空に手を伸ばしたら、
貴方に届くのだろうか。
そんな事はないってのはわかってる。
だって、私が住んでる世界と
貴方の住んでる世界は違うのだから。
実際は同じ世界だけどね。
貴方は私のいる世界よりも、はるかに高いの。
あの雲のように。
私が手を伸ばしても、
するりと抜けていくのは、
貴方が蝶々のように華麗であるから。
だからね。
私は諦めようかな。
君にこの思いも届かないのだから。
きっともう。
貴方は私ではない、華麗な誰かを
優しく包み込んでいるのだろうから。