後悔という言葉を聞きすぎて
多分僕は投げ捨てようとここにいる
言葉は波間に落ち
上昇気流に乗って雲となり
やがて僕の上に降り注ぐ
僕がここに来た理由は特にない
降り注いだ言葉が道を濡らし
側溝は雨水で溢れかえる
屋根から滲みだしては雨漏りをし
バケツには一滴一滴滴り落ちる
僕がここに来た理由は、やはり特にない
横を見ればあらゆる人があらゆる言葉を投げていた
ありがとうも
また明日も
死んでしまえも
全ての言葉がそこにはあり
全ての言葉は一度捨てられ
全ての言葉が再び僕に降り注ぐ
言葉は特に理由もなく循環する
僕の後悔も循環する
もう一度後悔なんかしたくはないが
僕はここで後悔を捨てる