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無題

飴色の把手を回して
踏み入ったのは懺悔室
腰掛けたベンチの隣に
神父様はいらっしゃらない
だって呆れてしまわれた
何度も掛け直した首のロザリオ
貴方に叱って欲しくて信仰を曲げた私を
貴方は見放してしまわれた
いいえごめんなさい
責めるつもりはないのです
詰るつもりもないのです

私はただ、懺悔を。そう、懺悔を。

懺悔をしたかったのです
ごめんなさいと言って
ロザリオを手首へ巻き直したかったのです

天への謝罪は貴方が届けて下さるけれど
貴方への謝罪は何方に願えば届くのかしら

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