この世界は美しくなんかない、と私は言う。 けど、本当はわかっている。 美しくないのは、この世界なんかじゃなくて、この私なんだということを。 ちょうど、暗いところから明るいところを見ようとすると、眩しくて目がくらんでしまうように。 私は、この世界のかけがえのない美しさを直視することができなかった。 これまでは、そして、これからも。