0

灰色

はだざむい朝
どしゃぶりの雨のなか
コートの襟をたてて
うすよごれた花をもって
傘もささずにあるく

こんな朝は
きみの肌のぬくもりを
抱きしめたからだのあつさを
なつかしく想う

まんぞくにとべない鳥みたいに
あがいていたぼくの手をにぎって
きみは空にはばたいた

ぼくのあたまのうえに
いつもまとわりつくちいさな雲に
きみは住んでいる
ぼくも今からそこへかえる

それじゃあまたね

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。