だれにも知られたくないです きみにも、ぼくにも、あいつにも。 けれど 自分が知らないと名前がつかないもの それをひみつと、呼ぶらしい。 ひとさし指を口にあて ニヤリと笑えばそれはもう ひみつと、呼ぶらしい。 ひみつ 一つすら守れないきみは 大人になれなくて ぼくに嫌われていく あいつにも嫌われていく だからきみは悟ったらしい 人に話してしまうと ひみつ は ひみつ ではなくなるらしい。 それを、ひみつと呼ぶらしい。 これも、きみのひみつらしい。