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ー拝啓、残骸の私へー

父上、母上
真人間を育てる事が生みの親の役割ならば
あなた方は
失敗した
私の敵は全ての運命になりました
それでは
全部が終わった後
あちらで会いましょう
・・・・・
「さようなら」

彼女が残した最後の手紙は
両親への手紙だった
そうして誰も知らない遠い場所で
全ての運命を呪う存在となった
息を吸って息を吐く
それは人を殺して生きていくこと同義
彼女はそういう生き方しか知らない
そうして愛を知らない誰かに歪んだ愛を植え付けるしか
愛されなかった自分を慰められない
誰よりも愛に飢えた結果 同じ人種に囲まれていたのだ
残骸の上には残骸しか立てない
酷く歪で軽くなければ そこでは立ち上がれないのだ
なんと醜悪なことか どこまでも どこまでも

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