矮小だなぁ
そう囁く彼女は白く広い空をただ眺めている
生まれてからずっと
浮かぶ光たちはただ輝き続けるだけ
戯れに創造され
放たれてゆく
広い広いどこかへ
生まれるとは気まぐれ
死にゆく時も気まぐれ
私たちはいつも選択を持たない
そう語る彼女もまた
気まぐれという運命がそうさせたようになっているのだろうか
この出会いは僕に知りたくない全てを教えてくれた
なぜ生まれたのかを考える事など無意味
なぜなら全ての命は気まぐれによって生まれ消えていくからだと
彼女は語るのだ
「世界は君が思うほど優しく出来てないんだよ」