「大丈夫 あなたがあなたを愛さなくても私が誰よりも愛している」
彼女はそう僕に言い残して去っていく
ダークブルーの瞳には僕はどう見えているのかな
君は僕に呪いをかけた
それから僕は何度も君の呪いで死んだ
分からない事がある
君の呪いで死んだ時僕は必ず寂しそうにしている君を見るんだ
黒のコートにフードを深く被って顔は見えないけど
毎回見える君は確かに泣いていた
「私はあなたを誰よりも誰よりも愛し続ける」
そう出会う度君は言っていた
僕は君に何をしてあげたこともないし君とはここで初めて出会ったはずなのに
そう僕は君に問う
「あなたは私の光になってくれたの」
とフードの中で笑顔を浮かべた
不思議だった今までは恐怖を感じていたのに
その瞬間僕の中から恐怖は消えた
そして君は見えなくなっていた
一体君は誰なんだろうか
僕が自分を許せなくて自分を傷つけたいと思ったそんな時必ず君は僕の傍に現れて静かに抱きしめてくれた
暖かく包まれていた 自己嫌悪は包まれるように僕から薄れて消えてゆく
そして君は言った
「大丈夫 あなたは誰よりも優しい人」
「誰よりも誰かを救って来たのだから」
「次はあなた自身を救ってあげて」
知らないうちに眠っていたようだ
眠りから覚めた僕の手には紫の花を握っていた
君がくれたのだろうか