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届けたいありがとう!

約5年前のお話です。私は当時16歳でした。
両親が離婚して私と兄は母親の方についていくことになりました。
私自身、高校生活が始まり部活にも打ち込んで、気付いたらあっという間に両親が離婚してから1年が経っていました。

そして、その日は突然訪れました。
いや、訪れたのはもう少し前だったのかもしれません。
父親が命を絶った、かもしれないと、母親が人づてに伝えられたらしく、そんな嘘か本当かもわからない話を聞きました。
父親の両親はまだ健在でしたが、両親の離婚後は連絡をすることを避けてたこともあり、特に父親についての連絡はありませんでした。
後日、近くの斎場で火葬される可能性があるとの噂を聞きつけ、その斎場へ兄と2人で足を運びました。
私と兄が着いた時にはもうすでに私の父親は燃やされていてその現場は見ることができませんでした。

当時の自分はどのようにして連絡などをとっていたのかはわからなかったのですが、後日、父親の遺骨を骨壺に納める場に立ち合わせてもらえることになり、そこで実際に父親の死を実感することができました。

お父さん、あなたと最後に電話で交わした会話、私はまだ覚えています。
離れて暮らすようになってから楽しくやれてるか?今の暮らしは?
少し鬱陶しく感じながらも、そんな当たり障りのない話をしましたね。

あの時には、のちに命を絶つだなんて考えもしていなかったから、そんな風に思えてしまっていました。。。
時は流れ、社会人として働き出すようになって約1年が経ちました。
仕事がすぐにできるようなタイプでもないけれど1日1日を積み上げてパワーアップしていってるつもりです。

そして、学生の頃よりも色々と物事について考えるようになりました。
いま、自分がこうして生きていくことができているのは、紛れもなく我が家の大黒柱として外の世界で戦ってきたあなたのおかげです。
幼い頃からスキーやキャンプに連れて行ってくれたり、当たり前のようで特別な日々をたくさんくれたあなたに、離婚後の電話の時には抱くことができなかったこの想いをこの場を借りて、ありったけの気持ちを込めて言わせてください。
お父さん、愛をもって育ててくれてありがとう。

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