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♯3 紡げ、笑え。

この街で路上ライブを始めて4日目。
午後4時。僕は今日もネットカフェで、遅めの昼食を食べている。
コンビニのサンドイッチは、味は申し分ないくらいおいしいが、機械の味がどこかする。

まあ、こんな生活ももうすぐ終わるさ。
そんな言葉をずっと繰り返して、今までやってきた。
ペットボトルのお茶でパンとため息を飲み込んで、僕は部屋を出た。

「こんばんは。つむぐです。今日もライブ始めます。」
道ゆく人は、マイクとギターの聴き慣れない音で振り向く。そして、路上ライブを始めたのだと察すると、忙しそうに通り過ぎる。大抵の人はそんなもんだ。

でも、今日は一人だけ、周りとは違う反応をする人がいた。
視界の端から見える、不安げな黒い瞳。
さらさらの黒髪は、顎のあたりでボブをつくっている、
何人かの人が、それを見て不思議がっているが、彼女はまるで気にも留めない。

ただ、黒目はじっと、僕を見据えていた。

  • 紡げ、笑え。
  • タイトル決まりました
  • 黒目の正体はなんなんでしょうかね、、、
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