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トイレの花子さん

コンコンコン
「花子さん花子さん 私のお願い叶えてくれますか?」 

『ねぇねぇ。ノックする扉間違えてるよ?』
「えっ!?」
『トイレに入るなら3番目、ノックするだけなら4番目。』
「あっ。ごめんなさい。」
『何お願いしに来たの?』
「いや。何でもないんです。くだらないことです。」
『ふーん。教えてくれないんだ〜。』
「秘密です。  ……ところであなたは?」
『私? 誰だと思う?』
「はじめましてですよね。」
『私はこの学校の七不思議7つ目、トイレの花子さんだよ?』
「あなたが!?」
『ん?何か不満でも?』
「花子さんって簡単に出てきてくれるものなんですね。」
『簡単とは失礼だな〜』
…………。
「花子さん。お願い叶えてくれますか?」
『さっきから何お願いしに来たのって聞いてるよ?』
「ふふふ。そうでしたね。花子さん、お友達…。」
『えっ?何?』
「お友達になってくれませんか?」
『私が?あなたのお友達?』
「はい!」
『私は人間じゃないのよ?』
「そうですよね。ごめんなさい。くだらないお願いをしてしまって。  じゃあ、失礼しました。」

『待って!!』

『私でも良ければあなたが卒業するまでお友達になります。』
「ありがとう」

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