君は博多ちゃんぽんを吹く。
ピコン ポコンと音がする。
君がいたずらっぽく笑うと
僕は幸せに包まれた。
僕は嘘をついた。
君が嫌いだ、と。
本当に嫌いだったかもしれない。
君は僕の持っていないものを
全部持ってる。
そう思ってた。
君の笑い声とちゃんぽんが響くこの路地は
僕たちの嘘を全部吹き消した。
君も僕も
お互いに嘘をついていたんだな。
君は僕に羨ましいと言った。
僕は君に羨ましいと言った。
何も持っていない僕らは
勝手に想像をしていたんだな。
ごめんな。
そう呟いたとき
君は博多ちゃんぽんを2回鳴らした。
ピコン。 パコン。