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きっと、きっと。

朝ごはんを頬張る君の笑顔がこびりつく
蒸し返したさようならなんて
味の薄いオムレツよりも虚無で
なんとか言えよ なんとか言ってくれよ
掴んだ胸ぐら 乱れた桜
肩に乗った頭をそっと抱き寄せる
おやすみ、の意味が違うように感じた
それはきっと

夏祭りのあとの汗ばんだ空気
フランクフルトのマスタードの風味
横を駆け抜ける子供たち
鳥居の前でようやく
僕だけが逆方向に進んでいることに気づく
もういいよ もういいんだよ
銃声みたいな叫び声 誰かが気にしたSNS映え
誰もが亡くした心をあの子だけが持っている
それはきっと

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