いつだったか彼女 初瀬 紗夜(はつせ さや)
を好きになった瞬間から
アレが全ての始まりだったのだと
最後まで・・・・・・
なんだかんだで初瀬 紗夜は僕にとって初恋の人のままらしい.......
私立泉西高校
絶望的な偏差値の僕(葉山 健也)
に合格の可能性があった唯一の学校
電車通学の僕がここの立地は最悪だと思うほどだから泉西高の制服でその辺を走りまくっているチャリ通勢の気持ちはお察しします
と言っておこう
どこぞのマラソンコースのようなこの坂は入学から数ヶ月で慣れられるほどレベルの低いものではない
だから僕はかなり早く登校を開始してまずは駅で一休み
次の坂の中腹で一休み
そして校門を通過し速やかに上履きに履き替え教室で力尽きる
というのが朝のルーティンだった
だったという事はつまり今は少し違う
入学から2週間後友達が出来た
初瀬 紗夜
女の子から来るとはという予想外の驚きで言葉が上手く出てこない僕をよそに
半ば強制的に僕と友達になった初瀬
気づいたらそれにうなづいている自分が居た事は僕の人生でも上位に位置する不思議だ
そして万年陰キャ道まっしぐらだった僕にとって人生で初めての陽キャらしい友達が出来た
その陽キャらしい初瀬 紗夜によって僕の人生は大きな転換点を向かえるのだが
それはまだ少し先の話である