眠れないと私が言った、夜のこと。 『……まつしぐらに竹が生え、 凍れる節節りんりんと、 青空のもとに竹が生え、 竹、竹、竹が生え。』 月が照らす先 生え欠けている竹 張り詰めた蚊帳は 夜風のゆりかご 君の声が つーーんと響くこの詩は 私のゆりかご 私の糸 張り詰めて張り詰めて寝息を立てる 私の幼い夜のゆりかご