初めて触れた手の温かさ。 初めて交わしたキスの味なんて覚えていないわ。味なんてしなかったのよ。 一つ欠けていた色が私の世界に落ちる。 いとしさと、ぬくもりと、はかなさの色。 寒空を見上げて、白い息をふぅっとはいて。 君のことを考えるの。こんなこといったら、きっとまた、嬉しそうににっこり笑ってくれるわね。 いいのよ。だって、私も、ずっとずっとあなたを。 だってわたしは、ずっとずっとあなたが。