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エンジェルベイビー

 銀杏BOYZが大好きです。
 私は周りからあぶれやすい子どもでした。集団の中で自然と自分だけ余ってしまい、先生とペアを組むような子です。3人で歩けば、自分が真ん中にいるのに、だんだん隣の2人の歩幅が大きくなって、最後には何故か自分のいるスペースがなくなっていました。ぴったりくっついた2人を見ないように、下を向いて歩く自分がいつもみじめでした。
 高2になってもあぶれやすいのは変わらず、修学旅行で首里城を3人グループで巡っている最中、あの大嫌いな、何故か自分のスペースが無くなっている現象が起きました。いつになっても自分はあぶれ続けるんだなと思い、周りが楽しそうにはしゃぐ中で泣きそうになっていました。
首里城から空港に向かうバスの中、やな修学旅行だったなと思いながら、初めて銀杏BOYZのエンジェルベイビーを聴きました。

「どうして僕いつも1人なんだろ ここじゃないどこかへ行きたかった」

この言葉を聞いて、涙がだばだば出ました。これは自分の歌だ!と思いました。自分の存在に気付いてくれて、歌にしてくれる人がいる。そのことにとても安心したし、嬉しかったです。その後にカタルシス(心の浄化)という言葉を知って、「エンジェルベイビーめっちゃカタルシス!めっちゃカタルシス!」と思いました。

そこからの私は無敵です。むしゃくしゃしたら「あの子に1ミリでもちょっかいかけたら殺す」を、男の子と花火に行った日には「ぽあだむ」を、夕焼けが綺麗な帰りには「漂流教室」を聴きました。また、銀杏BOYZがきっかけでCDのジャケット写真を手がけている写真家の川島小鳥さんを好きになり、いつか川島さんのような素敵な写真を撮って、大勢の人に見てもらいたいという夢を持ちました。

 私にとっての銀杏BOYZは、最強のひとりぼっちになれる魔法です。
 もう一回言います、銀杏BOYZが大好きです。

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