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幽冥な夜

白い光を放つ月は
眩しいほどに輝いているのに
その光は無力に思えた

「そんなこと言わないの」なんて
甘い声で君が言うからさ
あぁ、これはかなりの“重症”だね

暖かい毛布にくるまって
孤独の温もりを感じるんだ
それはお互いを
どうしようもなく意識させる

まるで線香花火みたいな
ポツリと落ちてしまうような会話

電子音と重なる声は
悲しいほどに離れているのに
その愛おしさは本物だった

「私は近くにいるよ」なんて
冷めた声で君が言うからさ
あぁ、これは君が“原因”だね

手が届く場所に君がいない
けれど指先まで熱いんだ
それはお互いの
どうしようもない想いの熱

暖かい毛布にくるまって
孤独の温もりを感じるんだ
それはお互いを
どうしようもなく「「愛させる」」

まるで線香花火みたいな
闇に溶けてしまうような月夜
それは雨風の夜よりは
過去を意識せずに眠れる寂しさ

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