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成長と腐敗

『大人になる』
言葉にしてしまえば簡単だけなら良い。
しかしそれは何の前触れもなく当人の成長譚に記される、記されてしまう。
夢を語り、不安に怯え、後悔に苛まれ、現実に屈した時
夢を語る者は夢を嗤うしか無くなる。
いつの日か自分が置いてきた鈍い輝きさえ放っていなかったであろう宝石を見ず知らずの誰かが大事に抱えて、磨いていて、それは鈍いながらも儚い輝きを放ちつつあった日にはそんな悲しいリアルは無いだろ?
誰が悪いというのだろうか。
非難される者も非難するものさえも、
悪になり得ないようにも思えてしまう。
全ては、人という生物が残酷なだけ、
大人になるって残酷だなと僕は思う。
そう思う事が自分自身の救いだったから。

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