だいぶ歩いたかな。そう思って、ふと上を見上げる。真っ赤だ。 「……どこへ向かっているの、とかきかないの?」 宙はあくまで平然としていた。 「じゃあ、どこにいくの?」 ……ほんと、かわいくないやつ。私は、自分で振ったくせに無視。宙はまたもや憎たらしい顔をして嘲笑った。 「姉ちゃんチケた!その歳でチケた!」 そう言って逃げる。今度は笑いながら。 「ちょ、こら、待ちなさい!宙‼」 叫ぶ私も笑っていた。何だか、弟が出来たみたいで、とっても楽しかった。 続く