あの頃
心の中に築いた大きなお家。
貴方が土地を与えてくれて。
土台を作って私が見つけた大きなお家。
今となっては、新しい土地すらも見つけられない。
あの頃
住んでいたお家は何処へ行ったのかしら。
暖炉の側にあるソファーで談話をしていた
あの大きな家は
貴方が最後行ってしまうときに
私も去ってしまったから。
簡単に次が見つかるものだと思っていたの。
でも見つかるのは
3匹のこぶたのような藁の家ばかり。
貴方のせいで家がなくなってしまったわ。
貴方のせいで居場所がなくなってしまったわ。
貴方のお陰で私は今を生きているわ。
貴方のせいだけど貴方のお陰。
心の中に家がなくても
貴方を思うと暖かくなれるのは何故でしょう。
貴方を思うと涙が流れるのは何故でしょう。
私は貴方を好いていたようです。