「どうして……ここに連れてきたの……?」
感情の読み取れない声だった。不思議そうな、それでいて哀しげな、切ないともとれる声のトーン。
「なんとなく……そう、なんとなくよ。でも、どうして?」
そのトーンがあまりにも私の胸に突き刺さるので、思わず質問に質問で返してしまった。
「ここだったんだ……。」
「え?」
「ここ、見たことがあるんだ。来たことがあるんだ、何回も。小さいとき、僕の姉ちゃんがよく連れてきてくれた。」
幼い、とても幼い顔だった。だから、言ってやったんだ、この生意気で憎たらしい男の子に。
「今も十分小さいよ。」
続く
なんだろ、星の王子様を彷彿とさせるような素敵なお話…
好きです、この子(笑)
シェア専用ボールさん))
ありがとうございます、嬉しいです(T∀T)
あと少しなので、もう少しお付き合いください!