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フィルムカメラ。

葉のつるを目前に遠くに商店街の一角を。
時が経ち、褪せた深緋色の看板。
純喫茶だろうか、アンティークガラス越しに店内のランプの灯りが微かに見える。
怖気付いた僕はただ立ち止まって、家路につくことにした。

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