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夜道を歩く

私は一人しかいない家を抜け出した。外に出ると私の家の玄関の明かりと、ちらほらと見える街灯の明かりだけだ。この田舎には本当に何もない。あるというのなら、田んぼや畑、街灯、数少ない家。そんな感じ。
家には誰もいない。だから毎日気分転換に夜外を歩く。
この時期は寒い。でも私はこの習慣を忘れない。
音楽と月と星と虫と風の音。時々イヤホンを外して耳をすませる。道の真ん中にあぐらをかいて、目を閉じて。人がいないのだから車も来ない。
そうすれば聞こえてくる。
リンリンリンリン…。ミシミシミシミシ…。
自然の空気を吸う。無になる。ここには私しかいない。
そしてまた歩き出す。空を見上げ、時には鼻歌を歌ったり。
私は毎日、どこか道の先へ歩いていく。

  • さっきのと同一人物ではありません。
  • あくまで想像です。
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