遺伝子、運命、偶然、必然
あらゆる要素を持ってしてヒトの未来は生まれ落ちた瞬間に不確定ではあるが確かな輪郭のようなものが存在すると魔女は語る。
「そういう不確定な未来を確定させるのが仕事なんだ」
そんな意味不明なセリフで始まって僕の物語には確かな終わりが存在している目指すべきゴールが。
「私が君を君の運命の終焉まで暇つぶし相手だよ」
どんな広大な大地でさえ純白に染めてしまう深い雪のような肌、僕を見据える純黒の瞳に自然と全身をその場に釘付けにされてしまう。
僕は、何処に立っているのだろうか。
今更感のあるタイミングで浮かんだ疑問を飲み込むように一歩づつ魔女へと歩み寄る
名も知らぬ魔女は微笑む
全てを吸い込んで純白に上書きされてしまいそうな底知れぬ恐怖を覚える微笑みを向ける。
カノジョが何を望むのか、そんな事は魔女自身知らぬ事であろう。
人生にアンコールは無い