「明日、世界が終わります。」
朝ごはんを食べながら
何気なくつけていたテレビのなかで
ニュースキャスターが突然言った
わたしはそのときちょうど
みそ汁の器を持ち上げたところで
やけに冷静に
「へえ。」
って呟いただけだった
世界が終わったら
あのひとにもこのひとにも会えなくなっちゃうし
わたしもきっと生きてはいられないし
それはとてもかなしいけど
ちょびっとだけ
うれしいって気持ちもあった
もうめんどくさいことは全部終わり
どんなことも明日で消える
良くも悪くも
まあ、いいかってね