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ある日私たちは。No.7

「…」
「…」
「…えっと、ここ、どこだっけ」
「…えっと、東京」
「…東京の…どこ?」
「…分かんない」
ピンチ!道が分からない!どうしよう!携帯もバッテリーが…!
人のいない道路を歩くが歩いているだけ。目的地がない。
「すいません、私たち遠くから来たんですけどここ、どこですか?」
開いていたお店に入って、店員さんに声をかけた。
「ここは○○だよ。君たち大丈夫?」
「○○ですか。私たちは全然大丈夫なんですけど道に迷ってしまって。あと××駅の行き方を教えてくれませんか」
「あそこは」と言いながら簡単な地図を作ってくれた。丁寧に教えてくれて地図もくれた。お礼を言って出ると、早足で向かった。とりあえずは安心。
「優しい人で良かったね。私ずっと黙ってちゃった。ありがとう」
「全然。話すの得意だし」
2人で夕焼けを見ながら、東京の景色を目に焼きつけた。
新幹線の中でもたくさん喋った。そして言った。
「楽しかったね。今度は君のことを悪く言う奴らがいなくなってから来よっか。それまで私が守って、笑顔にするよ」

  • 小説執筆部
  • ある日私たちは。
  • 終わりました。この後、その後を投稿します。
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