「あっ!そうだ!今ので思い出した。良い事にカウントされればいいけど………。はいっ!これ。」
キレイな包に包まれたペンダントを出す。
『これは?』
「バレンタインのプレゼント。」
『私に?開けてもいいのか?』
「えぇ。もちろん。あっ、嫌でも受け取ってね。」
『嫌じゃないから受け取るさ。』
先生が包み紙を剥がし、中からペンダントを出す。
『これ、私が貰ってもいいのか?本当に。』
「先生が受け取ってくれないと困るよ。中に写真、入れられるからね!」
『今日、不死鳥が現れたのは良い事の象徴だったようだ。』
「わからないよ?違うかもしれないから気をつけてね!」
私達は“二人の秘密”を共有し、笑い合った。
その時、不死鳥は“バサッ”と羽音を立てて、飛び去った。
まるで、自分の出番は終わったと思っているかのように、笑ってこちらを眺めているようだった。