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1月1日君と一緒に No.1

『あのさ、今度の土曜日遊ばへん?』
「いいよー。どこ?」
『ちょっと服見に行きたいなって思ってるんだけど』
「ふ~ん。いいよ。土曜日ね。朝10時ぐらい?OK」
『じゃあ』
電話を切ると、再び勉強机に戻った。向こうはどうだろうか。何をしているだろうか。
そんなことはどうでも良い。塾の宿題がヤバいのだ。チラッと答えを見ながら急ぎ急ぎ書いた。
小春は同じクラスで今年出会った。同じ学校、校舎にいたのに全然知らなかった。最初転校生?って思ったぐらい。それはどうやら彼女の空気に出ていた。
登校初日からずっと本を読んでいて、話しかけようともせず、話しかけられたくないという空気をまとっていた。壁を作っているようだった。
それ以降、私は彼女と接さなかった。でも、2ヶ月後席替えで同じ班になったのだ。仲を深めようと、自己紹介の時間が設けられた。順番に名前などを言っていき、その他を言う。
「小山小春です。名字と名前の頭文字が『こ』なので、ここって呼ばれてます。趣味は読書と音楽を聴くことです。好きなアーティストは知らないと思うけど○○です。よろしくお願いします」
「えっ…」
「えっ…」

  • 小説執筆部
  • 1月1日君と一緒に
  • 新シリーズスタート!またまたよろしくお願いします。
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