弓道から逃げたかった。
皆ができてることができない自分が凄く嫌いだった。練習終わりの片付け中、自分をけなし続けてた。
『あなたに弓道はむりだ』って弓道の神様から見放されたように思えた。
でも逃げる勇気なんてないから、たくさんアザを作り続けた。凄く痛い。弓を引くことすら怖がってまたどんどん負の連鎖。
手を抜いてしまった日もあるけど、ただただ皆にしがみついてたら、時が流れてた。
今日、同級生に褒められた。的に当たるようになった。と真ん中の時もあった。アザがいつの間にかできなくなった。
あんなに地獄だった部活が、今は心の底から楽しい。弓道の魅力が分かってきた気がする。
ものごと、傷を抱えてるくらいが丁度良いのかもしれない。その傷さえ愛しくなってるし乗り越えてる自分が誇らしい。
辛くてもただそのまま時を流してしまえば、綺麗で大きなものが得られたりするもんね。