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〜二人の秘密〜

『まだ何か気になるものがあるのか?』
今日もまた、いつもの窓辺にいると後ろから先生が声をかけてくれた。

「今日は何もない!!」
『今日は?じゃあ、今日は何をしてるんだ?』
そう言うと、先生も腰掛ける。
「今日はね、春のにおいを楽しんでたの。」
『春の匂い?』
「うん。春のにおいがする。」
『花のにおい……っていう事か?』
「う〜ん、花の匂いとか、空気の匂いとか、暖かさとかかな〜?」
『まぁ確かに、何かの花の匂いはするし、暖かくなったな。春はもうすぐだろう。』
「だよね(笑)!!私、季節の変わり目の匂いって好きなの。」
『楽しくなるか?』
「そうね〜。それもある。なんて言ったらいいかわからないけど、好きなんだよね〜(笑)。」
私はニコッと笑う。

先生はニコッと笑い返すと、春のにおいをかいだ。
私も深呼吸をして空気を肺の中へ入れた。

『確かにこれは、春のにおいなのかもな(笑)。』
先生はもう一度笑うと校舎の外を指差した。
『桜の花ももうそろそろ咲きそうだ。』
「楽しみだね!」
『あぁ。桜が咲いたら、ここで花見をしよう。』
「おっ!いいね!!楽しみだ!!」

私はこの春のにおいを楽しみながら、
明日からまた頑張ろうと背筋をしゃんと伸ばした。
先生は、猫のように日向ぼっこを楽しんでいた。

  • 二人の秘密
  • 長文すみません!
  • 読んで下さった方ありがとうございます!
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