0

〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです。

「ねぇ先生、見て!!新入生。」
私は新入生を指差して、先生の方を向く。

『今日は、制服の採寸の日だ。』
「へぇー。もうそんな季節か……。」
『なんだ?その言い方。不満か?』
「そりゃそうでしょ!先生が他の人と仲良くなったらどうするの!?」
『そんな事気にしてるのか(笑)?』
先生は笑いながら、私の頭をぽんとする。

「そりゃ気にするでしょ!!!」
『君は私の性格を知っているだろう(笑)?』
「えぇ。でも、本当は先生、凄く優しいって事も知ってる。悪いとこだけじゃないでしょ?」
『だが私は、他の人とは仲良くする気はない。君は私の格言を知っているだろう?』
「尊敬してくれる人を尊敬するだけ。でしょ?」
『君は私を尊敬してくれているが、他の生徒はどうだ?新入生もきっと同じだ。』
「でも私は違う。それって、新入生の中にもそういう人がいるかもしれないって事だよ?」
『私の噂は悪いものばかりだ。仲良くする生徒はいないさ。』
「も〜!先生ってばマイナス思考すぎ!!!!先生、凄く良い人なんだから、もうちょっと自信持てばいいのに!」
『私は自信満々だぞ!』
「も〜、そういう意味じゃないってば!!」
『自信満々だからこそ、個人主義を貫き通しているのだ(笑)。』
先生は悪戯っ子のように笑う。

「私もそうだけどさ(笑)。先生、他の人と仲良くなってもいいから、この時間だけは変えないでね。」
『あぁ。もちろん。心配するな(笑)。』
「先生、ほんとうは優しいから(笑)。」
『私にとっても、君と喋る時間は大切だ(笑)。』
「ありがとう(笑)。」

私達は微笑みながらニヤニヤお互いを見つめた。
笑いが収まった頃には、新入生は見えなくなっていた。

  • 二人の秘密
  • 長文すみません!
  • 読んで下さった方ありがとうございます!
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。