「一人にしてよ。」
ぼくのお節介が、君を傷つけたのか。
君は暗闇に目を向けて、溜息をついてた。
「一人にしないでね。」
そういったのは君じゃないか。
約束を守るのは普通でしょ?
小さな小さな哀しい背中に声を掛けた。
「一人にしないから。二人にさせてやる。」
一人きりが嫌なのでしょう?
ならば、二人きりになってやる。
嫌がる君を無理やり抱き寄せた。
「約束は、守るから。」
腕の中の温もりが加速した。