0

妄執

失恋をした。
なんて簡単で、1ページにも満たないくらいに、薄い物語なのだろうか。
季節の流れと共に散る桜の花びらみたいに、当たり前に起こる、記すまでもなく当然の事象と変わらない。

今日も、当たり前に一日が終わってゆく。
あの時、ひとつ選択を、間違って居なければ、
君が隣に居た世界が、あったのかもしれない。
あるいは、正しく選択した結果が今かもしれない。

永遠に歩む道は交わらず、過ぎ行く貴方の背中を見ている今が在るべき今ならば、

この想いは生まれた瞬間から、死んでいたも当然じゃないか。

名前のない感情に、他人は未練と名付けた。

でも、未練なんて美しい感情では無いと知っている。
誰よりも自分を理解できるのは自分だから。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。