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掘りごたつ

今年も寒くなってきました
雑誌に夢中な貴方の正面には私です
私のつま先と
貴方のスリッパが擦れ合います
貴方は微笑みつつこちらを見ます
私ははにかみながら貴方の隣へ
貴方は長い脚を持て余すように床を蹴ります
私の脚は床に届かず宙を彷徨います
貴方は2人分のコーヒーを淹れるため
キッチンへ
途端に右半身が冷え込んで
こっそり貴方のカーディガンを羽織ります
脚はぬくぬくと涙のように暖かいです
貴方がコーヒーを持ってきます
貴方はミルクだけ
私は砂糖を3つ。
それでも私は冷ましながら
少しずつ 少しずつ。
貴方が飲み終わったって
少しずつ 少しずつ。
少しでも 少しでも
貴方とここにいたいから
貴方の笑顔がみたいから

時折あしが触れ合う掘りごたつの物語。

  • ※季節感は無視してます
  • リクエストありがとうございます
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    ねこの音楽隊さん、ありがとうございます(^○^)

    涙のように暖かいって、最初は不思議な言葉だなと思ったけど たしかに涙には暖かさもあったこと 思い出してじわじわしてます。

    少しの不在でもさみしくて、
    書き留めて特別にしたら壊れてしまいそうで……
    わざと なんでもないって顔をしてみてるみたいな^ ^
    いいな〜こんなふうに大切なひととの日々を日常にしたいな〜〜