川縁の小径をひとり歩く
もう葉桜も終わりの季節
最後の薄紅は水面を滑る
この頃少し冷たいあなた
時折見せるあの仕草さえ
ふいに泣きそうになるの
堤に一輪のマーガレット
手にとって確かめる
好き、嫌い、好き、嫌い、
花ビラの数だけ
あなたを想っているのに
季節が戻ってまだ肌寒い
オレンヂ色のブラウスの
袖口に春を絡ませて歩く
可憐な花ほど素敵だよと
あなたのセリフがよぎり
いつしか枯れんこの恋も
心に一輪のマーガレット
風が吹くたび揺れる
好き、嫌い、好き、嫌い、
たとえ散っても
私の気持は変わらないの