つま先立った君が広げた
その手を離さないようにして
君の手を掴んだまま離陸
滑走路を小さく見下ろして
口から飛び降りようとする
自殺志願者の言葉たちを
上手く喉の方に押し込めて
目を見開いて、目を凝らして
もっと擦りむいてしまえよ
内側が見えてしまうまで
痛々しいまま君と踊るよ
ありのままが垣間見えるまで
ずっと、もっとこのまま
で、いたい
「やった、やった」と喜ぶ僕と
「いやだ、嫌だよ」と首を振る僕の
あいだで跳ねる心臓に
もう二度と嘘をつかせないで
タマネギを切って出た涙と
今僕が流した涙のさ
違いってなんだろう、分からないな
意外と同じようなモンかなぁ?
もっと擦りむいてしまえよ
それで泣いて抱えて歩いてけよ
もう良いんだって、沁みるんだって
痛さを身体が覚えてしまうまで