いつもの窓辺に、今日は横向きで体操座りをして、顔を埋めて座っていた。
『何だ?今日はそんなに場所とって座って。何かあったか?』
「いや、何か調子悪いんだよね(笑)。」
先生の方を向いて笑ったとき先生の顔がすぐ近くにあった。
私が驚いていると、足の三角形になっている所に腕を通し、背中に手を当てるとそのまま持ち上げた。
『このまま連行する。』
「ちょっ、ちょっと待って!そういう意味の調子悪いじゃないから!あと下ろして!!」
『じゃあ、どういう意味の調子悪いだ?』
先生は下ろさずに答える。
「下ろしてくれたら話する!下ろして!!」
『しょうがないな〜。』
先生は、私の足を廊下側に向けて窓辺に座らせると、隣に腰掛ける。
「調子悪いっていうかね、ちょっと人間関係?に疲れただけよ。」
『それは大丈夫な方の調子悪いか?』
「うん、そう。大丈夫な方の調子悪い(笑)。まぁ、教師に対する方の悩みだから、毎日会うわけじゃないし。」
『本当に大丈夫か?とりあえず熱はないみたいだな。』
先生はおでこに手を当てて自分の体温と比べる。
「だから言ったでしょ(笑)?そっちの調子悪いじゃないんだってば。あっ、あと本当に大丈夫だよ?私には先生がいる。アルだっているしね(笑)。」
私は笑いながらあくびを1つする。
『何かあったら私に相談しなさい。必ず。』
「わかってるよ。だから今も相談したでしょ(笑)?」
私が笑うと、遠くからアルが歩いてくるのが見えた。
「昨日、深夜までテレビ見てたから、めっちゃ眠い(笑)。」
『君はそういうとこあるからな(笑)。』
「ほら、アルが来るからいつも通りね(笑)!!」
私はニコッと笑う。
先生は頭をぽんぽんするといつも通り、窓辺に深く腰掛けた。