私はいつもの窓辺で、外に足を出して座っていた。
『今日はクラスで文化祭のステージ、決めるんじゃないのか?』
「おっ!先生。」
『教室にいないから探したぞ?』
「私はいてもいなくても変わらないよ。」
『なんでそんな事言うんだ?』
先生はそう言うと座る。
「私はグループLINE入ってないの。どうせグループLINEで話すんだから、いなくたっていいのよ。」
私がそう言うと、先生は頭をぽんぽんする。
『私は君がそう思っている事が悲しい。』
「ん〜?何で?」
『それは、君がやりたいことを1つもできないという事だろう??』
「別にいいよ。どうせ楽しくなくなるんだから。」
『君は私とは違う。仲良くできるだろう?』
君は私とは違う、これは先生の口癖だ。
「そう思うよね(笑)。仲良くできるって私も思ってた。でも実際には違った。こんななら、仲良くした次の日が辛くなるだけよ(笑)。」
先生は少し苦しそうに笑う。
『君には辛い思いをしてほしくないから、どっちも辛いなら好きにするといい。けど、全部私に相談する事だ。全部だぞ?』
「わかってる、全部ね(笑)。」
私が笑った時、雨が降り始めた。
『雨だな。』
「もう梅雨の季節だね。」
『文化祭、頑張れ。』
先生はそう言うと微笑んだ。
梅雨に入るであろう、雨の匂いを
私達は時間いっぱい楽しんだ。