貴方の憂鬱を噛み砕いた
私の吐息で貴方は眠った
私の瞳の中に棲みついて
帰る家もなくしてしまい
ひっそりと今日も生きる
健気な子 可愛そうな子
今となっては 愛おしい
その引き攣れすら綺麗で
毎晩愛でてあげたくなる
心の中の隠しきれてない
そのささくれも美しくて
少し 傷をつけて欲しい
ほんの少し跡が残るよう
そうして零れた貴方の血を
一筋も一滴も残さず
美味しく飲み干したから
私は赫い色をしているの
この色は私の色
私の色は貴方の色
赫ければ赫いほど
余計に愛おしくなってたまらない
そんな私の狂気の混じった吐息を
毒と知りながら 嬉しそうに吸い込んでは眠りにつくのだから
貴方のことが本当に 愛おしい