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才能

なぜだろう。出来ると思っていた。そう思い込んでいた。ダンスを文化祭ですると決めた時は、割とできると思っていた。そう思い込んでいた。実際は、現実はそう甘くなかった。夏休み中にYouTubeでダンスの基礎にでも触れとくかとやってみた。全然出来なかった。この画面の中でやっている人はその道のプロなんだから仕方ない、そう自分を納得させようとしても、心の中には出来ない自分を恥ずかしいと思う自分がいる。きっとこういうのは生まれつきの才能なんだろう。そう思った。僕とダンスはずっと互いに相反する存在なんだ。そもそも体型はデブだからダンス向きの体型なんかじゃない。そういうところも含めて才能なんだろう。今までやったこと無くても、頑張ればできた、それはその人に才能があったからだと思う。結局俺は贋作だ。どれだけ形を再現しようと、どれだけ上手く見せようと、そこに理が無ければ意味はない。偽物が本物に敵わないなんて道理はないけど、僕はその偽物の域にすら達していない。これが絶望というものか……。こんなやつが踊っても、かっこ悪いだけだよな。

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  • そんなことないはず、ぽっちゃり体型の人でも世間にはかっこいい踊りを踊る方やっておるし、努力で才能との差は埋められると思ってる。もう少しやってみたらどうかな。あんまり安易には言う言葉じゃないけど頑張れ。 きっと上手くいくはず。

  • 逆だよ。むしろかっこいいよ。目標に向かって努力する人が1番かっこいい。上手く見せようとするんじゃなくて、自分らしく、まずは1番に『楽しむこと』。もちろん人それぞれ才能がある人もいれば、ない人もいる。わたしはないほう。それでもダンサーになりたくて頑張ってる。なれないかもしれない。それでも、挑戦したいし、結果より道のりに意味があると思ってる。少なくともわたしは頑張ってるタニちゃんが1番かっこいい。そう思う。