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〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです!

今日は久しぶりにいつもの窓辺で、足を外に出して座っていた。
『君がそうやって座ってるときは何かあるときだ。』
先生が後ろから声をかける。

「う〜ん、今日はちょっと違うかな〜(笑)。」
『というと?』
「何かあるわけじゃないんだけど考え事かな。」
先生は横に私とは反対の向きで座る。
『考え事?』
「うん。ほら、8月6日が来るでしょ?」
『8月6日?』
「あっ、そっか。先生、魔法の世界の事しか知らないよね!!」
『しかで悪かったな(笑)。』
「私は先生からたくさん学べるからそれはそれで好きよ(笑)?」
『私の話はいいんだ。8月6日、何かあるのか?』
「厳密に言えば何かがあったのほうが正しいかな。私の故郷は広島なんだけどね、76年前の8月6日、市内に原子爆弾が落ちたんだよ。」
『なんで?』
「ほら、魔法の世界でもあるでしょ?戦争。戦争があったの。」
『それで?なんで思い馳せてたわけ?』
先生は少し長い髪を耳にかける。

「う〜ん、最近思うんだよね。戦争とか紛争ってさ私達は経験してないからわからないでしょ?だけど思いを寄せることはできる。それって意味のある事だと私は思う。だからかな(笑)。」
『君のそういうところ、私はいいと思うよ。』
「先生に褒められると嬉しい〜。」
私はそう言いながら先生の肩に寄りかかる。

『どうした?』
「眠い。おやすみ。」
私はそうつぶやくと寝たふりをしてみた。
すると先生の温かい手が頭に触れる。
『落ちるなよ?…おやすみ。』

先生の優しい声を聞きながらこの『平和』な時間が続けばいいなと思った。
先生の温もりが伝わる距離で、手と手が触れ合えそうな距離に、このまま時間を止めてしまいたいと思う。

  • 二人の秘密
  • 読んで下さった方ありがとうございます!
  • 8月6日
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