奇しくも あなたのようで 真綿のような 雲がカモメを攫ってゆく 繋げた貝殻は臥せた日々の数 形状記憶の猫背を伝う 飲み比べた苦汁の滴 面影が背伸びする 諦め色の空に浮かぶ 真綿のようで あなたのような 群雲