最初はおどおどしながらやっていたが、だんだんと楽しくなってきた。 みんなで輪になって、笑って、演奏した。 演奏が終わると全員一斉にパタンとたおれた。 「楽しかった!」 気づいたら懐かしいような人の声があった。楽しそうな子供の声。 周りを見回すと、見覚えのあるような楽器たちが並べられていた。 私はその楽器たちのもとへ行き、少し音を鳴らした。 その時の顔はきっと笑顔だったに違いない。 その遠く後ろで、またまた見覚えのある人たちがみゆを見つめて微笑んでいた。