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旱天慈雨

僕に彼女なんか出来るわけない…
そう思ってた(暗示をかけてた)
彼女に会うまでは…(その言葉を言われるまでは…)

あれは…中学2年の時…
4年に渡る片想いが砕け散った頃だった…

小学校の時こそ関わりはなかったが中学1年、2年と連続で同じクラスだったこともあり彼女とはそれなりに話す程度の関係性だった。
あの時も別にこれといった理由があった訳ではなかった。ただすぐに声をかけられるところに彼女がいただけだった。
「明日俺らと一緒に○○行かない?」
いわゆる数合わせだ。
男女比を揃えるために女子を誘ったに過ぎない。
できることなら好きな子を誘いたかった…
その気持ちは当然残ってはいた。
でも彼女とそれを機に連絡先を交換すると
彼女から来たメールは予想だにしないものだった。

“明日、全体が終わったら2人で少し話せない?”

この時僕はまだ信じていない…
まさかこれが彼女の真剣な話だなんて。
だから当然、翌日も大して気にもしないまま
全体はとても盛り上がった。
日も傾き醒める前にということで
全体としては解散した。
その帰り道彼女は僕の左袖を掴んだ。

“ちょっと話せる?”

あぁそうだった…というより本気だったんだ…というのが本音だった。
とりあえずゆっくり話せるところと思ったが、さすがに中学生、喫茶店なんてオシャレなことはできず、近所の公園に甘んじた。
まさかこの選択が幸をそうするとは知る由もないまま

to be continued…

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